自動車の中古車市場とバイクの中古車市場ではその傾向が違っていると言っても過言ではないでしょう。自動車に関して言えば、趣味的な色合いも勿論ありますが、それよりも実用性などを重視する傾向が強くなり、メンテなどの費用が安く済む汎用部品などが多い車種が好まれることが挙げられます。しかし、バイクの場合は、実用性は勿論ですが、それよりも趣味的要素が色濃く出ているのが特徴で、比較的新しいモデルよりも特に絶版、廃版となったバイク人気が高いことは顕著に見て取れます。特に排ガス規制などで、最早国内生産がなされていない小型や中型の2サイクルエンジンを積んだバイクは、長い間新車市場から姿を消してもなお人気の高いモデルと言えましょう。

2サイクルエンジンはガソリンとオイルの混合燃料で可動いたしますが、4サイクルエンジンがトルクフルな印象であるのに対して、高回転域で本領を発揮するピーキーな印象が強く、街乗りなどでは頻繁にシフトチェンジする必要がありますが、回転が高まると独特の加速感を得られることで根強い人気があります。中古車市場ではそうした2サイクルのモデルや、4サイクルエンジンでもキャブレターを使用している現在の新車市場では見られないモデルや、かつての一大ブームの時に憧れであった古いモデルが求められることも多く、メンテナンスに費用がかかろうとも年式が経っていても高値で取引きされる場合も少なくありません。中古車バイク市場はそうした傾向によって安定した活気をもっていると言えましょう。